産後は腱鞘炎になりやすいという事を知っていましたか?
なんか手首や親指に違和感が・・・というママから、手首や親指の付け根が痛くて抱っこもできない!というママまで…腱鞘炎は痛みの程度は違えど、産後の痛みシリーズの中に君臨しています。
今回は、産後ママに起きやすい「腱鞘炎」についてご紹介したいと思います。
腱鞘炎とはどんな症状?
なぜ産後ママに起きやすいのか?
腱鞘炎になってしまう原因、
腱鞘炎になってしまった治療、
炎症止めのステロイド注射は、授乳中に打ってもいいのか?
腱鞘炎は放置していても治るのか?
産後腱鞘炎にならない為の予防法をまとめてみました。
現在、どうも手首や親指の付け根に痛みがある!というママはぜひ読んでみて下さい
腱鞘炎とはどういう状態?症状は?
腱鞘炎とは、腱の周囲を覆う「腱鞘(けんしょう)」が炎症して起こる症状。
腱は指を動かす時に大事な場所で、指から手首、腕へと続いていきます。
手首に起きる腱鞘炎の正式名称は「狭窄性腱鞘炎(ドケルバン病)」という名前があります。
指(特に多いのが親指)・手首を続けてよく動かしたり、使ったりする事で負荷が徐々に溜まっていき悪化していきます。
- 腱鞘炎の主な症状は、
・手首や指を動かすと痛む
・手首や指が腫れている
・手首や指がしびれている
・手首や指が動かしにくい
・手首や指に力が入らない
・抱っこが手首や指が痛くてできない
・ペットボトルのフタが開けられない
・文字が書けない
・包丁が握れない
・箸が持てない
腱鞘炎に悩まされる時期は?
腱鞘炎に気づかずに、産後一ヶ月検診の時に手首や親指の付け根の痛みを訴えて
「腱鞘炎です」
と診断されるケースもあるようですが、生後3ヶ月頃でもまだまだ多いのが腱鞘炎。
3ヶ月ともなると、生まれてからだいぶ赤ちゃんの体重も増えていますからね。
産後に腱鞘炎が起きる原因
慣れない抱っこで手首や親指に負担が掛かる
産後に腱鞘炎になる原因は、おむつの交換・授乳・入浴(沐浴)で
赤ちゃんのお世話をする時に、腕や手首・指に過剰に力が入る事で起きやすくなります。
赤ちゃんは最初2500g~3800gとまだまだ軽い!と思える重さです。
でも頻回授乳で抱っこしたり、泣いて抱っこしたり、おしっこにうんちでおむつ替え、入浴の時も頭や体を手で支えてなければいけないのですごく負荷が掛かっています。
また大きく生まれた赤ちゃんや、とにかく抱っこをして欲しい!
という赤ちゃんの場合は、ママが腱鞘炎になりやすいです。
かといって、抱っこするな!と言っているわけではありません。
我が家の2人も無類の抱っこ好きですから(現在進行形)
抱っこもコツがあるんです。
初産のママの場合は、抱っこするのにも慣れていないので抱き方をちょっと変えるだけで、痛みが緩和することもあります。
子育てしている時は一生懸命で、痛みがわからないかもしれませんが、ふーっと一息ついたときに「あれ?」って思う事もあります。
そして休まる暇なく、次のおむつ替え・抱っこ・授乳。
産後腱鞘炎になってしまうのも不思議ではありませんよね?
ホルモンの関係
産後はホルモンのバランスが崩れてしまうというのは、このサイトでも度々お伝えしてきましたが、実は腱鞘炎にもホルモンが関係しています。
産後、女性の体は妊娠前の体に戻ろうとしていきます。
子宮が収縮したり、骨盤の開きが元に戻ろうとしたりしますよね?
その体が元に戻ろうとする時に分泌されるのが、女性ホルモンの「プロゲステロン」です。
プロゲステロンは、子宮や骨盤にだけ作用してればいいのに、腱鞘も狭くしてしまい、動かすたびに摩擦が起きて腱鞘炎が起きやすくなります。
腱鞘炎になってしまった場合の治療とは?
腱鞘炎になった場合は、腱鞘が炎症している状態なので、炎症を抑える処置がされます。
程度によっては場合は、安静にしていたり、湿布を貼ったり、テーピングで固定する事で治まっていきます。
ただ、症状が酷い場合は、ステロイド剤を注射したり、鎮痛剤が打たれる事になります。
ステロイド剤は、炎症を抑える効果があるので、腱鞘炎を抑えるためには効果的な方法です。
ステロイド注射を打っても効果が無い場合は、手術になります。
腱鞘炎は放置してても治るの?
ちょっと痛むなぁ位なら、冷やしたり、抱っこのやり方を変えたり
サポーターをする事で改善していくこともありますが、しびれて動かせない、抱っこが痛くてできないといった場合は、すぐに病院へ行きましょう。
また痛みが続く人も早めの予防や改善策を取り入れていきましょう。
中には、腱鞘炎を放っておいたら自然に治った!
という人もいるようですが、大体の人は自然には治りません。
自然に治ったというひとも、「痛い!」と感じた時に無意識のうちに抱き方を変えたり、生活環境を見直したはずです。
とにかく腱鞘炎は何もしないで放っておくと、どんどん悪化していく可能性があるので、少しで痛むようなら改善策を生活の中に取り入れたり、痛みが我慢できないようなら、整形外科を受診しましょう。
授乳中に腱鞘炎で注射・・・影響はないの?
まずは、授乳中である旨を医師に伝えましょう。
授乳中でステロイド注射を腱鞘炎のために打ったというママは多くいます。
中には、用心して打ってから2時間ほど時間を空けたという人もいました。
ただ、ステロイド注射は打つと腱鞘炎の傷みが無くなって、苦痛だった育児がまた楽しくなります。
注射を打つのは痛いものですが、長い間、痛みに悩んでいたことが解決するので、痛くて抱っこもできない!と悩んでいるママは早めに病院へ行き医師に相談してみましょう。
痛みの改善には、個人差があるものなので、1回注射を打って治る人もいれば、2回目を打たなければいけない人もいます。
2回目は、痛みを感じたらすぐ打てるわけではなく、前回注射を打ってから2週間後に2回目注射となります。
腱鞘炎にならない予防法、対処法8選
とにかく少しでも痛くなったら予防する事が大事です!
とはいっても、まだまだ手が掛かる赤ちゃんですから、指や手を使わないで育児ができるわけありませんよね?
じゃあ、これまでの生活の中で、指や手を酷使していた点を振り返って改善していきましょう。
スマホや携帯を触る時間を減らす
けっこうスマホや携帯って指を使っているんですよね。
特にガラケーの人は、親指を使う事が多いと思います。
今までスマホや携帯を使っていた時間をちょっとだけ減らしてみましょう。
料理は便利グッズや宅配食材で時短!
みじん切り一つにしても、フードプロセッサーならボタン一発です。
野菜の皮むきはピーラーでサーっと終わっちゃいますし、宅配食材を使えば、後は炒めるだけ!なんてキットもあります。
米や水などの重い物も腕に負担がかかります。
宅配食材の中には、日用品を宅配してくれるところもありますよ。
抱っこは抱っこ紐を使う
抱っこで手首が痛むという人は、抱っこ紐を使いましょう。
横抱きにでき、新生児から使用できる抱っこ紐がありますよ。
抱っこも手首で支えるのではなく、腕全体で持ち上げたり、支えたりする事で、手首にかかる負担を減らすことができます。
後は、胸に寄りかからせるように抱くと楽ですよ。
私はよく、軽く手で頭を支えながらあぐらの中に寝かせていました。足はしびれますけど・・・。
授乳は授乳クッションを使う
授乳する時に手で抱っこだけだと、痛むときには手や手首に負担が掛かってしまいます。
そんな時には授乳クッション!
授乳するのにだいぶ慣れたからと、ほったらかしにしている人は
引っ張り出してきましょう。
授乳クッションがあると、色んな体勢で授乳することができるし
手も添える程度でいいので、楽チンです。
手伝ってもらえる人は、手助けしてもらう
旦那さんや両親など手が一時的にでも借りられる人は、借りましょう!
手を貸してくれるのは嬉しいことです。
でも周りの人は、自分からSOSを出さないと中々気づいてくれません。
特に男性は気づきません。
察して!なんて無理なんです。
旦那さんが帰りが早い人は、沐浴を手伝ってもらいましょう。
ご両親が手伝いに来てくれる距離に居る人は、授乳やおむつ替えの
お手伝いをしてもらったり、自分が腱鞘炎で困っているところを
サポートしてもらいましょう。
抱っこした後は、ほぐすようにグリグリマッサージ
前腕を強く握って、筋に沿ってグリグリほぐすように揉む。
筋に沿って、少しずつ肘のほうまで位置を変えていく。
痛くなったら氷や保冷剤で冷やす
とにかく炎症を起こして痛みが発生しているので、冷やしましょう。
氷がある時期なら、氷水の中に30分ほど痛む箇所を入れて冷やす。
氷が無い場合は、保冷剤を凍らせて冷やす。
痛みは小さいうちに解消しておきましょう。
サポーターで負荷が掛からないようにする
サポーターが腱鞘炎にぴったりな点は、
●装着が簡単!
テーピングと比べて、サポーターが初心者におすすめなところは、
正しい位置に装着できるのか?という心配がない点です。
テーピングの場合も「固定する」という点では同じですが、正しい位置に貼り付けないと、血流の流れが悪くなり逆に腱鞘炎が悪化する事もあります。
サポーターの場合は、親指部分を装着するだけで、後は手首のところをマジックテープで留めるだけ。
着脱も簡単なので、装着に手間取りませんので、育児中でもストレスがたまりません。
●しっかり固定できる
痛む手首と親指をがっちり固定することができるので、痛みを緩和する事ができます。
まとめ
さて、今回は産後に起きる腱鞘炎の原因と改善方法についてご紹介しました。
もし産後に腕が痛い、腱鞘炎に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
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